中央線書店新聞8号 ピケティ「21世紀の資本論」
年明け一気に、ピケティの「21世紀の資本論」の報道だ。
年末にみすず書房から出た700ページ、5000円以上の大きい本がベストセラーになっているらしい。
大きい書店では平積みされて動いている。
東洋経済新報社も狙っていた版権は、人文系のみすず書房が先に取得。凄いね、みすずの編集者さん。
翻訳は3か月で行ったらしい。TBSラジオで翻訳者が話している。
昨日1月9日は、NHKのEテレビで、白熱授業を放映。
フランス経済大学は、この人が中心となって建てた大学だが、既に世界の経済大学のトップ10に入り、ハーバード、コロンビア大学等と競っている。
原書タイトルは、「CAPITAL」
内容は、拡大する貧富の差の話。
日本はまだ米国みたいな大きくないが、今後所得や分配の部分で深刻な格差が生まれる危険性が高いという。
所得の不平等は、経済の発展によって吸収され、格差が生まれなかった幸福な時代から、不幸な時代にこれから入る、ということか。
この300年間の世界の経済データを収集、分析したもの。
マルサス、リカード、マルクス時代には入手できなかったビッグデータの収集で、この論文が書けたらしい。
文学の話も出てくる。
バルザックの「ゴリオ爺さん」。ヴォートランが若い法曹人ラスティニャックにいう言葉。
「いい暮らしをしたいなら、金持ちの女を見つけて結婚することだ」
米国は、不平等の國である。
2011年「ウォール街を占拠せよ」は、1%の富裕層。99%の貧乏人が取り戻す活動。