調理師書店新聞 第12号 食品衛生学「ノロウィルス」
今回は、受験者のみなさんが苦労する「食品衛生学」。
出題頻度が高い「ノロウィルス」。
発生時期、
細菌の食中毒は夏期が多いが、ウィルス性の食中毒は冬が多い。その中でも最近一番多い食中毒がノロウィルス。
2000年代に入ると患者数でTOP。
11月から3月くらいに多く発生するのだ。
腹痛、吐き気、下痢、嘔吐、発熱、頭痛と厄介だ。
治療方法がまだなく、対症療法により治るのを待つ形だ。
当初はカキが疑われたが、最近はその割合が減り10%以下である。多様な食品を媒介として発生している。
魚介類の生食を避け、十分に加熱するの第一。ウィルスは、85度以上、一分間の加熱で感染症はなくなり、100℃では瞬時に死滅させることができる。
保育園、小学校での集団感染。吐物からの二次感染、ヒトからヒトへの感染もあり得る。
手洗い、うがいの徹底も有効だ。
ノロウィルスの不活性化にはアルコール消毒では不十分で、次亜塩素酸ソーダ等の塩素系消毒が有効である。