風の声47号 日経新聞「私の履歴書」がつまらない

日本経済新聞社の文化欄に「私の履歴書」がある。日経が誇る看板記事だ。功をなし、名をあげた企業人、文化人の成功の履歴が書かれ、日経を裏側から読ませるので有名だった。

しかし、最近つまらないと思えてきた。私の感性が鈍ってきたのか・。努力、成功、挫折、裏切り、失敗、と並の小説以上に読ませてきた半生がつまらなく感じてきた。先の戦争で大きな挫折をした国と国民。貧しさからの出発。でも最近の履歴書には、そうしたぎょっとするようなとんでもない経験談がほとんどない。普通なのだ。もちろん、失敗とか挫折は語らせるが、単純にいってしまうと「普通」なのだ。特に大企業の社長に上り詰めた方々の履歴書は面白くなくなってきた。